2015年改正派遣法-派遣先の措置「雇用安定措置」

原田 健2015年12月15日 by原田 健

改正法では、派遣労働者の「雇用の安定」や「キャリア形成」の機会を確保するため、派遣元は雇用安定措置を講じる必要があります。これは、派遣元の責務ではありますが、派遣先もその対応を考えなければなりません。

 

今回のブログでは、二つ目のポイントである「雇用安定措置」についてご紹介します。

 

雇用安定措置とは?

 

同一組織単位に3年間派遣される見込みのある有期雇用派遣労働者が、就業の継続を希望する場合には、図1*の措置を講じる義務が派遣元に求められます。

 

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Q8.派遣元が派遣先へ直接雇用を依頼した場合派遣先は断ることはできますか?
断った場合、何か対応が必要ですか?

 

A8.応ずるかどうかは派遣先の判断次第です。

また、ここで言う直接雇用は必ずしも正規雇用、いわゆる正社員に限定されるものではありません。パートや契約社員などの形態で雇用することでも構いません。

但し、派遣先は、派遣元から直接雇用の依頼があった時には、事務的に処理するのではなく、あくまで派遣労働者の意欲や能力等と、派遣先での人員の必要性などを充分に考慮した結果を派遣元に伝えることとなります。

 

なお、派遣先は次の2点にも留意してください。

  1. 雇用安定措置として派遣元から直接雇用の依頼を受けた際、派遣先が当該派遣労働者と同一組織単位の業務に新たに労働者(正規・非正規問わず)を募集する場合、当該派遣労働者に募集情報を周知しなければなりません。「義務」(法第40条の5第2項、省令第33条の8)。

 

  1. 派遣労働者が派遣元に有期雇用され、継続して派遣先の同一組織単位の業務に1年以上就業していた場合において、派遣先がその派遣期間経過以降に、同一の業務について引き続き新たに労働者を雇い入れようとするときには、派遣先は当該派遣労働者を遅滞なく雇い入れる努力義務があります。(法第40条の4)

※但し、60歳以上などの期間制限の対象外である有期雇用派遣労働者は除く。

 

続いて、実際に直接雇用をする場合の労働条件について見てみましょう。

 

 

Q9.直接雇用の依頼があり、派遣先が直接雇用をする際の派遣労働者の労働条件はどのように考えればよいでしょうか?
たとえば、派遣契約期間中の派遣元での雇用契約と同じ内容でよいのでしょうか?

 

A9.労働条件は、派遣労働者と派遣先による話し合いによって決定されるものです。派遣元での雇用契約の内容や条件を参考情報として派遣元に提示を求めることも考えられます。

 

次回はポイント3「キャリアアップ措置」についてお伝えします。

category / 労働法の改正と今後の動きについて

この記事を書いた人

原田 健

原田 健

アビリティーセンター株式会社所属の法務担当。1971年兵庫県生まれ。関西学院大学を卒業後、旅行会社で提案営業と添乗員に従事し、その後、30歳から人材ビジネス業界に携わる。大阪にて大手人材ビジネス会社に勤務。アビリティーセンター入社後は、徳島オフィスリーダーとしてマネジメントを行い、現在は、企業からの法律相談窓口や労働法勉強会、個人情報保護研修などを実施し、自らの経験を活かし現場を知っている法務担当としてコンサルティングを行なっている。

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