転勤族の妻ながら、派遣スタッフから正社員に(2/2)

2018年6月1日 byアビリティー・センター

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仕事内容は多岐に渡りますが、やりがいを感じる毎日

ミヤウチ さて、今、こちらの会社では日々どのようなお仕事をされているのですか。

 

 

小門さん 経理としては伝票処理が主ですね。あとは、労務や総務の仕事も兼ねていますので、社員の皆さんの衣服の手配とか保険関係のお世話とか、庶務的なお仕事もしています。

 

 

ミヤウチ 経理だけではなくいろいろな分野に関わらなければならないことについては抵抗はないですか。

 

 

小門さん それは全然ないですね。労務や総務いう立場なので、退職された方や入院された方がいらっしゃったんですが、そんな社員さんに関わる仕事をするたびに、色々と勉強させていただいてます。

 

人生の節目に関わるお手伝いをさせていただくので、お世話になっている分、できるだけお役に立てたらいいかなと思っています。

 

でもまだまだ勉強不足で、方々に電話して「すみません、また聞きたいんですけれど・・・」って、教えてもらってやっているような状態なんです(笑)。

 

 

ミヤウチ そんなお仕事も向いていらっしゃるようですね。

 

 

小門さん 十分なことはまだまだできてないんです。でもこの会社の方々は皆さんいい方ばかりで、なるべく恩返しをしたいと思っています。

 

 

ミヤウチ そういうところは、客室乗務員さんをしておられたことと結びつくような気がしますね(笑)。

 

誰かのためにお世話をしたい、誰かの役に立ちたいというのが小門さんの仕事の土台にあるような気がします。客室乗務員のように表舞台には立たなくても、縁の下の力持ち的な仕事に喜びを感じる方かも知れませんね。

 

 

小門さん そんな風に言っていただくと、そうなのかも知れないと感じますね。

 

なるべくお役に立ちたいというのは接客のときの気持ちと同じなのかも知れないですね。

 

若い時はただ田舎を出たくて、その一心で客室乗務員を目指しましたので(笑)、そこまで、人様のお役に立ちたいとは意識してなかったのですが・・・

 

 

ミヤウチ 田舎を出たい、外の世界に出たいという気持ちの女の子が、今では、こうして故郷を遠く離れて、働きながら子育てをして、毎日忙しく送っているわけですよね。

 

北海道と新居浜とは地域的にも大きな差があると思うのですが、どうですか、住みやすいですか。

 

 

慣れない土地で平穏な毎日を送れるのは周りの人のおかげ

小門さん まず、温かい所なので雪かきをしなくていいというのは本当にありがたいです(笑)。もちろん、温かい方が多いですし、瀬戸内のお魚もおいしいですし、とても暮らしやすいです。

 

保育園もいい保育園ですし、先生方にも支えていただいています。本当に、私は皆さんのおかげで、毎日がどうにか成り立っています。誰かが欠けたら成り立たないような状況で日々送っています。

 

 

ミヤウチ 子育てでは今が一番手がかかる時期ですからね。この会社は、子育てしながら働くことに理解はありますでしょうか。会社の会議室では言いにくいかも知れませんが(笑)。

 

 

小門さん いえいえ、この会社は、本当に理解があるんです。子育てしながら働く女性の職場としては、先をいく会社だと思います。

 

子供が熱を出して帰らせてもらう時も誰も嫌な顔をされないんです。そのおかげで私は仕事ができています。

 

女性が数人しかいない職場なんですが、女性に対しての差別的なことも全くないですし、今よく言われているようなマタハラ(マタニティハラスメント)なども全くなかったですし、とてもよい職場です。

 

こんな会社で、派遣社員から正社員になれるとは考えてもいなかったので、アビリティーさんには本当に感謝しています。

 

 

ミヤウチ 私も、このシリーズで、働く皆さんにお話を伺う中で、社会に求められる派遣会社の役割の大きさを知ったんですね。

 

このインタビューのお仕事をさせていただいているから、お世辞を言うわけではないんですが(笑)、アビリティーさんは、会社と求職者のマッチングやフォローには非常に丁寧に取り組んでおられますね。

 

小門さんにそのように言ってもらうと担当さんも嬉しいでしょうね(笑)。

 

 

アビリティー広報担当 ありがとうございます。嬉しいですね(笑)。

 

最初の面談からの皆さんの記録を残しております。小門さんにも他にもいくつかお仕事を紹介しましたが、なかなか条件に合うところが見つからなかったようですね。

 

ずっと、ご自分の簿記の資格を生かしたお仕事に的を絞っていらっしゃったので、こちらも、それに合わせてずっと探していました。そんな中で、この会社とマッチングできたということですね。

 

ご本人の希望や、どのようにキャリアを積んでいかれたいか、それらを大事に考えてマッチングさせていただきます。

 

 

小門さん 私は資格を取っただけで経験は積んでなかったものですから、紹介していただけるところはなかなかないと思っていたんです。

 

経理の補助的な仕事でもいいのでどこかに入れたらいいなと思っていました。

 

経験もないくせに、簿記が好きだったものですから、どうにかそんな仕事をと無理を言ってお願いしていましたね。わがままで申し訳ないです(笑)。

 

 

ミヤウチ 小門さんの思いがしっかりとあったので、結びついたのでしょうね。

 

 

アビリティー広報担当 経験がない所で経理の仕事をするのは本当にハードルが高いので、やっぱり、小門さんの努力のたまものなんですね。

 

 

小門さん ありがとうございます。 

 

 

小門さんのタイムスケジュールとは? 

ミヤウチ さて、小門さんの一日はどんなふうに回っているのかお聞かせください。

 

 

小門さん 朝はだいたい6時に起きます。7時前に1歳半の子供を起こしてご飯を食べさせて、保育園の準備をしまして、8時前には家を出ます。

 

仕事は8時半から5時までです。会社を出て保育園にお迎えに行って、買い物をして家に帰ります。子供にご飯を食べさせて、お風呂に入れて、その後私も子供と一緒に9時半ごろには寝てしまいますね(笑)。

 

そうしないと次の日は持たないですね。まだ子供が小さいですので、何をするにも手がかかります。主人は今、兵庫県に単身赴任していまして、週末はこちらに帰ってきます。

 

 

ミヤウチ 単身赴任のご主人が帰られる週末はますます忙しくなって大変だと言われる方もありますが(笑)。

 

 

小門さん うちは、週末は、主人が子どもの面倒を見てくれますので、助かっています。私はダメな妻なので、特に主人のことで気を使ってやっていることはないんです(笑)。

 

主人はもともと単身赴任する前から家事もする人でしたので、料理などもしてくれます。だから、私は週末はちょっとゆっくりさせてもらってます(笑)。

 

 

ミヤウチ うわ、それは、素敵な御主人ですね。それは、宝くじに当たったようなもんですよ(笑)。私たちの世代では勿論考えられないのですが、若い世代でも、御主人のような方はあまり多くはないと思います。

 

 

小門さん そうですね。ありがたいですね。兵庫なので週末帰ってこれますから。平日はお互いに仕事を頑張って、週末は家族で一緒にということで、メリハリをもって送れていると思います。

 

 

今後は前任者に追いつき必要最低限埋められることが目標

ミヤウチ それはいい形ですねえ。今後は、どのようにお仕事をしていこうと考えておられますか。

 

 

小門さん まだ、今後のことを考えるところまで行ってないですね。私が引き継いだ仕事の前任者の方が、ベテランでなんでもわかっておられて、気が利くし明るいし、とても頼りになる方だったんです。

 

その仕事にまずは追いついて、必要最低限埋められるようになることが、まず今の私の目標です。それから先ついてはまだ考えられるところまで行ってないですね。

 

 

ミヤウチ 御主人はまた転勤の可能性もありますよね。

 

 

小門さん そうですね。でも、私は私でまず目の前のことを頑張るしかないという状況ですね。その時々で直面して考えていこうと思います。

 

 

会社の中で役に立つ知識や資格をもっと身につけたい

ミヤウチ 今後、お仕事の面でのキャリアアップはどのように考えておられますか。

 

 

小門さん 最近社員の方で入院された方があったのですが、そのとき、保険のことなど専門的な知識や資格があれば、もっと役に立てるのになと思ったんです。

 

そういう勉強をしてみたいと思います。会社の中でお役に立てる何かがあればそれについて勉強していきたいですね。今は、子どもに手がかかりますので、それが少し落ち着きましたら、また勉強したいですね。

 

 

ミヤウチ 今は大変なときでしょうが、すぐに大きくなって手もかからなくなってきますからね。 

 

 

小門さん 小さい子どもを保育園預けるのはかわいそうだと思ったこともあるのですが、子どもも喜んで保育園に通っていますし、今は、それなりの家族のペースができていると思います。

 

 

ミヤウチ 御主人が単身赴任される中、実家から遠く離れて、フルタイムで働きながら1歳半の男の子を育てるということは、日々フル回転で頑張っておられることでしょう。

 

まわりの人々の支えをしっかりと感じて感謝しながら、こつこつと努力しておられるのだなあと感じました。

 

 

小門さん いえいえ、私なんかの平凡なお話で参考になることがあるでしょうか。すみません。

 

 

ミヤウチ いろんなキーワードをいただきましたよ。お仕事も子育てもどうか楽しんで頑張ってください。今日は長時間お話しいただきましてありがとうございました。

 

 

小門さん こちらこそ、ありがとうございました。

 

 

ミヤウチ すてきなイクメンのご主人によろしくお伝えください(笑)。

 

 

 

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アビリティー広報担当 素敵なお話が聞けましたね。

 

 

ミヤウチ そうですね。元客室乗務員さんということで、きりっとして外交的な方かと思いましたら、おっとり控えめな方でしたね。

 

その中にもしんの強さを感じました。コツコツと積み上げていく仕事や働く人を支える仕事に、ひとつひとつ誠実に取り組んでおられるのがよくわかりました。

 

それから、職場や保育所など周りの方々に支えられていることをしっかりと感じて感謝しておられる姿勢がとても印象的でした。ワークウーマンハンター・ミヤウチ、素敵な女性のお話を聞いて、パワーアップすることができました。

category / 四国の働き方図鑑

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