新・社会人の方へ お給料から控除されるものは何?いくら?

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4月から社会人になると、毎月、会社からお給料をもらいます。ボーナスもあり、楽しみですね。大卒初任給は約21万円(2021年度平均)だそうですが、全額が振り込まれてくるわけではありません。給与からいろいろと控除されるものがありますが、主には「税金」と「社会保険料」です。

所得税

・毎月の給与額に応じて計算され、会社が代わりに納めます。
・所得税は、給与から社会保険料を引いた後の金額に対して課税されます。
・その年に所得税を正しく計算するために、会社では「年末調整」が行われます。
・その月の所得が88000円未満の場合は、所得税がかかりません(=非課税)。

所得税についてもう少し詳しく知りたいときはこちら

https://www.i-oshigoto.co.jp/law/zeikin/151

通勤手当

・通勤手当は福利厚生の一つなので、通勤手当の有無だけでなく、支給額や支給方法なども企業ごとに違います。
・ただし、通勤距離によって「非課税」となる金額が決まっています。
・通勤距離が遠くない人に対して、会社がたくさんの通勤費を支給することは構いませんが、ルール以上の金額の部分が「課税対象」になります。

例えば

個人の所得に対してかかる税金
会社で給料をもらっている人や自分で商売をして利益を得ている人すべてにかかる
所得が多くなるほど税率が高くなる

例えば、自宅から会社までの通勤距離が4kmの人に月1万円の通勤手当を支給すると、4200円は非課税ですが、5800円には所得税がかかるということです。

なお、バスや電車で通勤する場合は、月15万円までが非課税となります。

 

住民税

・今の所得ではなく、前年の所得に課税されたものを、翌年の6月から納税します。
・そのため新卒の人は、前年が学生だったので、今年の給与から引かれる住民税は0円です。
※学生時代にアルバイトなどで年収100万円程度あったという方は、課税対象になる可能性があるため、市長村から納付書(税額の通知と納税のための書類)が届きます。

住民税についてもう少し知りたいときはこちら

https://www.i-oshigoto.co.jp/law/zeikin/644

 

社会保険料(健康保険と厚生年金)

・健康保険料は約5%、厚生年金は約9%→合計約14%が社会保険料として給与から天引きされます。
・社会保険料は毎月必ず支払われるもの(給与・通勤手当・住宅手当など)をもとに決められる定額制で、「標準報酬月額」と「等級」というもので保険料が決められています。
・残業が多くて給与が増えても、欠勤が多くて給与が減っても保険料は変わりません。
・毎月定額制なので、月途中に入社して保険加入しても日割り計算にはなりません。

社会保険料についてもう少し知りたいときはこちら

https://www.i-oshigoto.co.jp/law/syakaihoken/235

 

雇用保険料

・退職した時の「失業保険」や病気で就職活動ができない時に支給される「傷病手当」のもとになる保険です。
・社会保険料に比べてとても安い料率で、0.3%です。

 

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