子育てしながら活き活きとキャリアアップ1/2
2018年11月15日 byアビリティー・センター
ミヤウチ
今日は、住友化学株式会社大江工場にお勤めの渡邊美恵さんにお話を伺います。
渡邊さんよろしくお願いします。
渡邊さん
こちらこそよろしくお願いします。
前職では松山ー新居浜間を通勤していた
ミヤウチ
まずは、渡邊さんのこれまでのことをさっとお聞かせください。
渡邊さん
私は大学を卒業してから9年間ほど松山の企業に勤めていました。
その間に産休と育休を2回取りました。
一人目の産休のときに新居浜に引っ越しまして、それから6年ほどになります。
引っ越した時には、通勤距離もありますし退職しようかと思いましたが、会社から育休明けには復帰してほしいと言っていただきまして、時短勤務を利用して仕事に復帰しました。
ミヤウチ
え!?会社は松山、お家は新居浜、しかも赤ちゃんを抱えて。
それで松山まで通勤されたのですか。
渡邊さん
そうです(笑)。
新居浜から松山へ通勤しながら仕事を続けました。
そして二人目も出産しました。
一人目のときに比べてちょっと心の余裕もありまして、今度は迷うこともなく産休育休を経て、また仕事復帰したんですが、
実際にやってみると、さすがに二人の子どもをかかえて松山まで通勤するのは無理だなあと感じて退職を決めました。
初挑戦の分野に転職する時の不安は、スタッフの言葉で払拭できた
ミヤウチ
それから、こちらでお仕事を探されたのですか。
渡邊さん
そうです。
探していたときに、たまたま情報誌に前職と同じような仕事の募集があるのを見つけて、勇気を出してアビリティーセンターさんに連絡してみました。
ミヤウチ
初めは、ちょっと勇気がいりますよね。
特に、新卒からずっと大きな会社に勤めていらっしゃって転職の経験がないのですから無理もありません。
勇気を出すことができたのは、やっぱり職種がポイントでしたか。
渡邊さん
そうですね。
前職も一般職ではあったのですが、部署が特殊で、やっていたのが普通の事務職ではなかったんです。
せっかくであれば、その経験を生かしたいと思ったのですが、なかなかそんなお仕事がないのは分かっていましたから・・・
ミヤウチ
どんなお仕事なんですか。
渡邊さん
知的財産の関係のお仕事なんです。
愛媛県にはなかなかないんです。
それで一から新たなお仕事をするつもりで探さないといけないなあと考えていたのですが、たまたまこのお仕事のことがあったものですから、これはもう連絡しなきゃと思って(笑)。
そして、アビリティーセンターの紹介でこちらに事前面談に来ました。
でも、仕事の内容を聞いてみると、同じ部署名ではあっても前職でやっていたお仕事とはだいぶ違っていたんです。
それで最初は躊躇しました。
ミヤウチ
新しいところに飛び込むのはエネルギーがいりますものね。
渡邊さん
でも、その時、アビリティーセンターの担当の方が
「これまでの知識を生かせるし、スキルアップできるチャンスだと思ってやってみてはどうですか。」
「困ったことがあれば何でも言ってください。」
と後押ししてくださったんです。それは大きかったですね。
それと「同じ部署の方が同じように産休育休を経験している方ですので、安心して何でも相談したらいいですよ」と言ってくださったのも安心材料でした。
子育てに理解のある方がそばにいらっしゃるというのは本当に心強かったですね。
現在の仕事は英語の技術文献を調べること
ミヤウチ
子育て中の女性にとって、子育てに理解がある職場はありがたいことですよね。
さて渡邊さんは今はどのようなお仕事をしておられるのですか。
渡邊さん
今は関連する技術文献などを調べています。
私は海外の担当なので、毎月500~600件くらい文献を見て、関連のありそうな担当の方々に振り分けるのが主な仕事です。
ミヤウチ
ということは英語の文献ですか。
渡邊さん
はい、全部英語です。
ミヤウチ
それは素晴らしいですね。英語が堪能なんですね。
渡邊さん
いえいえ、堪能というほどではないのですが、ある程度は読めますので。
でも、以前勤めていた会社とは分野も違いますし、見たこともない単語だらけですし、化学式も一切分からないですし・・・
ミヤウチ
ええっ、化学式、聞くだけでゾゾっとします(笑)。
渡邊さん
そうですね(笑)。
だからゼロからのスタートだったんです。もう覚えるしかないと思ったので、とことん覚えましたね。
主人は一番の理解者。家庭との両立は夫のお陰で成り立っている
ミヤウチ
そんな大変なお仕事をしておられるのに、家庭との両立はどのようにしてこられたのでしょうか。
渡邊さん
一番の理解者は主人なんです。家事も協力的で子どもの送り迎えもよく行ってくれました。
ミヤウチ
最近ご主人が協力的だというお話をよく聞くんです。
ああ、人類は進化していると思います(笑)。
ご主人にはどんな風に協力をお願いしているのですか。
渡邊さん
私の方から特にあれしてこれしてと言っているわけではないですね。
主人も仕事で忙しいのは分かっていますので、そんなときは「しなくていいよ」と言うんですが、主人自身が「やらずにおいておくのが嫌だ」って言うんです(笑)。
ミヤウチ
それは、宝くじに当たったよりもすごいことですね(笑)。
渡邊さん
女性からすると申し訳ないところもたくさんあって、もういいよって言うんですけれど、やってくれますね。
ミヤウチ
そうですね、そんな渡邊さんの気持ちもよく分かります(笑)。
結婚する前からご主人がそういう人だと分かって結婚されたのですか。
渡邊さん
できれば私はずっと働きたかったので、家事や育児に協力的な人がいいなと思ってはいましたが、それを特に考えて結婚したということでもないですね(笑)。
今は主人が単身赴任しましたので、8月末から私と子供二人の3人の暮らしが始まったばかりなんです。
今のところは特に問題もなくきていますが、主人がいなくなって初めて「ああ、いろいろと子供の事や家事などをやってくれていたんだなあ。ありがたいなあ。」って実感しているところです。
ミヤウチ
ご主人、素敵、お会いしたいです(笑)。
お子さんはおいくつですか。
渡邊さん
小学校1年生と4歳です。
下の子は保育園で、上の子は、放課後は児童クラブに行っています。
子育てしながら働くことの醍醐味や仕事のやりがいは?
ミヤウチ
お子さんが生まれてからも仕事を続けるのはどういうお気持ちからですか。
渡邊さん
経済的余裕をもちたいということもありますが、それ以上に、私は家にずっといるのが苦手なタイプなんです。
仕事をしていた方がいろいろな方ともつながれて楽しいと思うんです。
確かに忙しいのですが、今まで一度も仕事をやめたいと思ったことはないですね。
二人目の育休のときに「退屈だなあ」って感じたんです(笑)。
やっぱり私は仕事をしていないとだめなんだなあ、社会とのつながりを捨てたくないなあと思いましたね。
ミヤウチ
今のお仕事のやりがいや喜びはどんなときに感じておられますか。
渡邊さん
毎月、すごい数の文献がやってくるのですが、英語の文章は読めたとしても、最初は専門的な単語が全然分からなくて、ものすごく時間がかかっていたのです。
今、1年を過ぎて、自分でさくさく読めるようになったので、そこは1年間でスキルアップできたかなと思います。
それから、初めの頃はそれを読むことだけに時間がかかって他の業務が後回しになっていたのですが、だんだん時間に余裕ができて自分で計画を立てて仕事を進めることができるようになりましたので、他の社員さんからも新しい仕事をいただけてやりがいを感じています。
ミヤウチ
それは素晴らしいですね。
category / 四国の働き方図鑑